「パトレイバー」に思う技術の進化速度

On Off and Beyond: Blade Runnerに思う技術の進化速度」を読んで

 漫画「パトレイバー」の舞台は2000年前後。

 「レイバー」*1と呼ばれる搭乗型の人型ロボットが犯罪に使われるようになり、対する警察も同様に「レイバー」を導入して対抗する、という物語。

 2000年なんかとっくに過ぎた2008年現在、人型のロボットってやつは実用とはいかずとも実現には至っていて、「ランドウォーカー」なんていう搭乗型二足歩行ロボットが売りに出されている昨今、割合現実的な近未来だったなと思う一方で、ゆうきまさみがまるで想像もしなかったんだろうと思われる近未来(現代)がある。

 携帯電話にPC、記録媒体の普及と小型軽量化だ。

 この漫画の中で出てくる携帯電話は、まだ移動無線とか呼ばれていた時代の車載・大型機材なのだ。

 実際の西暦2000年には、携帯の小型軽量化は当然になっていて、しかも普及率も相当なものになっていた。

 また漫画の中に出てくるPC はまだまだ大型で、しかもメインの記録媒体がLD 。PC が普及して世界中にインターネットがつながり、DVD の規格が始まっていたのが現実の2000年だ。ついでに物語中に出てくる3D のPC ゲーム画面はポリゴンガタガタだったが、現実には3D だけで映画が作られていた。

 人の想像する未来の技術革新、とりわけ物語の世界で描かれるのは夢があるものばかりで、実際に人類が出会ってきた未来はとても追いついていないように思える。ドラえもんだって、最初は21世紀から来たことになっていた。

 一方で人の想像が及びもしない進化や発展というのが現実にはある。

 携帯電話やインターネット、コンピュータ、素材やその加工技術。

 現実は小説よりも奇なり。

携帯の小型化といえば

 「機動戦士ガンダム」や「機動戦士Zガンダム」に出てくる電話機も、基本据付で大型。実際には内線にすらPHS や携帯を使う現代と比較すると面白い。

 ついでに自動ドアはガス圧。今なら電力で十分。

*1:「労働者」という意味で、土木建築から発展した業務用汎用車両、という扱い