紀宮結婚済

 ふと子供のころに見た紀宮の幼少の写真を思い出した。

 祖父が神主をやっていて、遊びに行くたび、見知らぬ家族の写真を飾ってあるのを不思議に思っていた。

 私は次女の息子で、孫でありながら神社とは縁遠く、ヤマタノオロチ天孫降臨は物語として捉えていて、神様はあくまで物語の主人公でしかなかった。

 成長した今も神仏は拝む対象ではあるが、それは世話になった挨拶のようなもので、信奉しているわけではない。天皇家にいたっては象徴という言葉が良く似合う。私にとっては歴史あるよその一家でしかない。

 祖父不孝にも、紀宮も私にとってはよその子供の一人。歴史背景を考えれば、その婚礼が大事になるのは分かるが、あまりに縁遠く感慨などはない。

 ただ、彼女が自分とそう変わらない年だということに改めて気づき、少々驚いている。