傘と貫録

 法務省
 その名を見ただけで、誰もが振り返る。
 雨はオレに力をくれる。オレが誰よりも大きくなる。
 衆目は畏敬と羨望に満ち、行く手を阻むものは無遠慮なタクシーだけになる。
 法務省
 雨が降らずともオレは傘を持とう。
 もう、貧弱な坊やとは呼ばせない。