街で通りすがった全員が襲ってくる 〜 魔人探偵脳噛ネウロ
日本人の犯罪に対する考え方ってのは、世界的に見ても特殊だろう。
笛吹の言葉が非常に興味深い。
「この国の凶悪犯罪への対策は…、他国に比べ遅れていると言われている。
だが正確ではない、そもそも凶悪犯罪の数自体が少ないのだ。
増加しているのは確かだが…、大半の国民は犯罪に頼る発想自体が滅多に頭をよぎらない。
これは誇りこそすれ恥ではない。
進んだ対策を取らざるを得ない国こそが恥なのだ!!」
名言だと思う。どっかでまた国家賛美とか言われそうだが。
真夜中をナイフも持たずに出歩ける平和。
道行く人たちを疑う必要のない平和。
罪は悪だと考える国民性に由来しているんだろう。
しかしその平和も崩れつつある。
犯罪を語りながら犯罪を問うこの作品を読むたび、思わず人のあり方を考えてしまう。
REFERENCES
- 作者: 松井優征
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/04
- メディア: コミック
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