このすごさ、蟻えない!

 「アース・トゥルーパーズ 地球防衛軍vs巨大蟻軍団」

 この副題を見て、PlayStation のゲーム「THE 地球防衛軍」を思い出したのはオレだけではあるまい。TSUTAYA でパッケージを見て衝動的に借りてきてしまった。

 見る前はB級モンスター映画だろうと思ってたが、とんでもない。演技が下手なのも然ることながら映像汚い、CG汚い、ストーリーむちゃくちゃ、オリジナルじゃないっぽいシーン多数と、C級以下の出来栄え。散りばめられたつまらないユーモアが返って笑いを誘う。先日、SAW3 見たおかげでやけに楽しめた。ひどさの反動でか女王蟻との対決シーンなど、ヒートアップする場面も。

 バカ映画好きにはお勧めの一本。

 音楽が「THE 地球防衛軍」によく似てたのはきっと気のせいだろう。

 ちなみに原題は "GiAnts" 。素敵。

名シーン「突撃サブウェイ」

 ニューヨークに巨大蟻軍団が出現し戒厳令が敷かれた(はず)にも関わらず、乗客を乗せて粛々と走り続ける地下鉄。しかし巨大蟻がそんな彼らを見逃すはずも無かった。

 地下鉄を予想外の速度で追う巨大蟻。運転手は速度を挙げて振り切ろうとするが、オペレータが前方にも巨大な蟻が現れたことを告げる。止まるわけにはいかない。運転手はさらに速度を挙げて前方の巨大蟻を吹き飛ばす。後方の巨大蟻はいつの間にか姿を消し、運転手は安堵する。

 しかし行く手にまた巨大蟻が現れた。今度は複数。はねようにもいつのまにか減速していたため速度を得るだけの距離が足りない。運転手は仕方なく巨大蟻の鼻先で列車を止めてバックを始めるが、オペレータは思い出したかのように告げる。後方に自動運転の列車が来ているため、このままではぶつかってしまう。

 前方から巨大蟻が追いすがる。オペレータは「あなたを救えるのは私だけなのよ」と、さらに速度を上げるように指示する。線路を切り替えることで列車同士の衝突を避けようというのだ。

 カウントダウン。ポイントまで10秒。列車はさらに速度を上げ、乗客がようやく異常事態に慌てふためく。追いすがる巨大蟻と減速することなく接近する自動運転の列車。カウントゼロ。バックしていた列車は別の線路に入り、衝突ぎりぎりで入れ替わった自動運転の列車が追いすがる巨大蟻を吹き飛ばした。

 喝采。運転手は列車を駅に止め、オペレータと共に無事を喜ぶ。

 しかし巨大蟻は諦めていなかった。

 いつのまにか前方に現れた巨大蟻。列車はすでに停車している。

「船を捨てなさい」

 運転手はオペレータの言葉に耳を貸さなかった。

「船長は、決して船を見捨てん」

 列車が走り始める。巨大蟻に向かって。

 カミカゼ。船長はつぶやいた。船は速度を上げながら巨大蟻へ向かう。

「バンザーイ!」

 突撃した船は、横転しながらも巨大蟻をひき潰した。多くの乗客と共に。。。

名シーン番外編「父の愛」

 目的の分からない悪のレンジャー軍団の猛追から命からがら逃れてきた父。無事を知り安堵する娘に、父は朝食の約束をすっぽかしたことを詫びる。大したことじゃないと娘は言う。父は大事なことだと語る。

"It is the point and I talk to you today, everyday, forever."

 そして、父は命の大切さを語り出す。。。

REFERENCES

アース・トゥルーパーズ 地球防衛軍vs巨大蟻軍団 [DVD]

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